2011年 10月 04日
PHOTO REPORT ~ 記録と気持ち ~ 気仙沼市鹿折のコスモス・宮城県 |
2011_10_01_12:22
JR鹿折唐桑駅の下にある大型の巻き網漁船。
周りの瓦礫や車は撤去され、船体の両側には転倒防止のための太い鉄骨が溶接されている。
気仙沼市はこの漁船を保存し、このあたりを復興記念公園にするという計画を打ち出している。
残していくことは大切だと思う。
写真や映像、聞き取りは言うまでもなく貴重な資料となるが、実際の構造物や地形などはコピーできない一次資料であるし、なんと言っても圧倒的な情報量とリアリティがある。
2008年6月14日に発生した岩手・宮城内陸地震による地すべりで崩壊した祭畤大橋(まつるべおおはし、岩手県一関市)は、壊れたままの状態で災害遺構として保存されている。
周辺には展望台や散策路などが整備され、地震や地滑りのメカニズム、災害復興状況などを解説するパネルが建てられている。
災害資料として保存をするということは、たとえばそれにより被害を受けた方にとっては見るのもつらいものを保存するということでもある。特にいつも目にすることになる地元の人には複雑なものがあるかもしれない。
また、保存するには維持費がかかってしまう。そこに税金を投入する価値があるのかどうかという問題も出てくるだろう。
2011_10_01_12:18
宮城県南三陸町の防災庁舎は解体が決定している。
宮城県気仙沼市鹿折の大型漁船は保存の方向で動いている。
宮城県女川町の転倒したビルや交番も資料として保存される方針だ。
また女川町はそれらの保存のために「女川町メモリアル施設保存事業の募金専用口座(女川町ホームページの下の方)」を開設し、遺構保存事業募金への協力を求めている。
「記録」か「気持」か。
みなさんはどちらを選びますか?
2011_10_01_12:15
/* ----- 気仙沼市 - 宮城 - 2011 - Nikon D700 ----- */
by kidai_y
| 2011-10-04 22:01
| 写真・東日本大震災