2011年 01月 06日
Photo Stream ~ 東京スカイツリー#2 近づけば近づくほど ~ |






錦糸町の駅前から建物の上にひょっこり突き出したタワーの頭が見えた。
そいつを目指して歩き出す。
目標が目に見えているというのは前に進む大きな力になる。
大晦日の午前中は走っている車も少なくて、通りを歩く人もほどんどいない。
冬の白い太陽に明るく照らされた下町はいやに静かだった。
車の姿が見えない道路を横断するために歩行者信号が青に変わるのを待っていた。
「2本向こうの通りを歩くと正面に見えますよ」
後ろから声がして振り向くと、黒いツイード生地のスーツを着て黒い帽子を被った色白の小柄なおじいさんが立っていた。
いつの間にいたのか、全く気がつかなかった。
お礼を言って、教えられた通りに向かってタワーを右手に見ながら歩き、角を曲がった。
どこにでもある町の小さな通りの奥に巨大な白い塔が建っていた。
それに向かって真っ直ぐ歩いた。
少しずつ大きくなって細かい部分まで見えるようになっていった。
大通りを越えて、足元の看板が見えるところまで近づいて、それを見上げた。
さっきとは別の姿になっていた。
この巨大なモノが何なのか理解するのに少々時間がかかるくらいの大きさと、パースが付き過ぎた奇妙な姿だった。
現実離れしていてこの場所の他では絶対に見られない光景だった。
もっとよく見たいから近づいた。
でも近づけば近づくほど別の面が見えてきて、時には全く違う姿になることがある。
距離があるから見えるものと、近づいたからこそ見えるものがあって、もしかしたら両方知ったら後悔してしまうかもしれないけれど、僕はそのどちらも見たくなる。
そうしないとよく分からないし判断がつかない。
何より好奇心を抑えられないのだ。
今まで気がつかなかった部分に気付いたり、良い面(あるいは悪い面)ばかりではないことが分かったり、そういうのをひっくるめながら僕らはいろいろな物事を知っていくんだと思う。
そして多分、そこから新たな好奇心が生まれてもっとよく知りたくなっていくのだ。
/* ----- 墨田区 - 日本 - 2010 - Nikon D700 ----- */
♪ Reach Your Heart / note native
by kidai_y
| 2011-01-06 23:00
| 写真:日本

