アジアのカケラ

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PHOTO REPORT ~ 限界集落 ~ 田代島・宮城県石巻市

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田代島に暮らしているのは現在100人ほど。
小学校や中学校も平成元年に廃校になり、島はかなりの高齢化が進んでいる。
いわゆる限界集落の1つだ。

余所者として島を訪れると、海はきれいだし島もこぢんまりして歩きやすく、趣のある家が並ぶ小道があり、時たま猫にも出会え、のんびりした素敵な島だと思う。

しかしここに暮らすとなると、石巻までフェリーで1時間程度かかり、島には2軒しか商店がなく、おもな産業は漁業なので仕事をするにも限定されてしまう。
学校も島外へ通わなければならない。
日常生活をする上では不便であることは否定できない。
昔からこの島に暮らしてきた高齢者の方はともかく、わざわざこの島で生活し子供を育てていこうと考える人が少ないのも理解できる。
だからますます高齢化が進み、限界集落になり、その先に待つのは廃村ということになるかもしれない。

そこにきて先の震災が起こった。
津波により村が消滅してしまうといった被害こそないが、海に近い場所では全壊、半壊の家や漁業施設も少なくない。
古い家屋が多く石を積み上げて固めたような基礎や石垣が多いので、地震であちこちが崩れている。
何より地盤沈下により港が沈んでしまったことが、漁業はもちろん、島外への唯一の交通手段であるフェリーの乗り入れに大きく影響を与えてしまった。

前回紹介したような「猫島・災害復興支援基金 田代島にゃんこ・ザ・プロジェクト」のような、島を再生させるための活動を行っているはいるものの、人口減少という根本的な問題への解決策とはなっていない。

海を見ながらのんびり暮らしたいからとか、漁業をやりたくて移り住んでくるとか、仙台などからこの島へ移住してくるという方ももちろんいる。
しかしそれでも限界集落となってしまった島の状態を救うことには、残念ながらならないだろう。
この先、田代島は本当に猫だけの島になってしまうかもしれない。


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この高さの護岸を乗り越えた津波は、奥に立つ家を押しつぶした。


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/* ----- 石巻市 - 宮城 - 2011 - Nikon D700 ----- */


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by kidai_y | 2011-08-22 22:45 | 写真・東日本大震災