2012年 01月 10日
PHOTO REPORT ~ 積みあがってしまった、その後は ~ 石巻市・宮城県 |

2011-12-13_14:35
散らばっていた瓦礫やゴミはある程度片付けられ、倒壊した家屋の撤去も進み、町の様子は随分変わった。
重機を使った大規模な作業はもちろん、スコップ1杯分、一輪車1台分、土嚢袋1個分、両手で掴める分、その積み重ねの成果だ。
でも、町がすっきりしていく半面、町の中にどんどん大きな山が増えていく。
宮城県で少なくとも338万トン、岩手県で57万トン。年間一般廃棄物量に対して宮城県で19年分、岩手県で11年分の量がどこかしらに積み上げられている。これを処理するのは県内だけでは到底不可能である。
環境省が2011年4月に発表した段階では、震災瓦礫処理の受け入れを表明していた自治体は42都道府県の572市町村・一部事務組合。しかし10月には11都道県の54市町村・一部事務組合に減ってしまった。
理由として処理費用の問題に加え、焼却灰に含まれる放射性物質の対応が問題になっている。
焼却灰1キロあたり放射性セシウム濃度が100ベクレル以下なら放射性廃棄物には相当せず、一般ゴミとして原発敷地外でも処分可能(昭和38年施行の原子炉等規制法の規則)だそうだ。金属や木材のリサイクルもできる。
環境省は今回埋め立て可能な基準を8000ベクレル以下としている(この基準の増加が現場の混乱を引き起こしている一因になっているのは確か)。
県外受け入れを要請している瓦礫のうち、たとえば岩手県普代村では39ベクレル、宮城県石巻市では116ベクレル。基準の8000ベクレルを大きく下回っている。
瓦礫を引き受ける自治体としては住民の合意を得ることが必要になるし、義捐金や支援物資を送ったり、避難者を受け入れるのとはまた状況が異なってくるので早急な対応は無理だと思うが、瓦礫の処理もこれから必ず解決してかなくてはならない事案の1つである。
神奈川県は以前から受け入れを表明しているが、黒岩知事が1月7日に岩手県宮古市を訪問し瓦礫の処理状況や放射性物質の検査体制などを視察。あたらためて受け入れに前向きなコメントを発表した。
東京都は11月から受け入れを開始している。
今まではどんどん高くなっていった瓦礫の山が、少しでも早く低く低くなっていってほしいと思う。
その積み上げに僕も協力しているのだから、なおさらそう思う。
<参考>
「震災がれき「受け入れない」6割 東西で意識格差」(産経新聞 2011年12月30日)
「岩手11年、宮城19年分…震災がれきと風化」(産経新聞 2011年12月20日)
「東日本大震災:神奈川知事、がれき受け入れ「可能」 宮古で線量検査を視察」(毎日新聞 2012年1月8日)




日和大橋から北上川上流方向
/* ----- 石巻 - 宮城 - 2011 - Nikon D700 ----- */
by kidai_y
| 2012-01-10 19:42
| 写真・東日本大震災

