2012年 02月 07日
PHOTO REPORT ~ 松島のカキ ~ 松島・宮城 |

2011-12-22_10:23
「殻の表面が乾いてきたら丁度いい頃だ」
そう言っておじさんが、炭火で焼かれ貝殻に隙間ができたカキを取り上げ器用にナイフを差し込み、貝殻から丸々と育ったカキを貝柱付きで取り外してまた網の上に乗せた。
身から染み出したカキ汁と海水がクツクツと泡立ち始めたら、食べごろだ。
松島市磯崎漁港には人口の島があり、松島カキ養殖の拠点となっている。
昨年3月の震災による津波で、松島から石巻にかけての宮城県三陸地方のカキ養殖は大きなダメージを受けた。
カキ養殖は、「カキの種」を植え付けたホタテの貝殻をひもで幾重にも繋げ、竹で作った一組の柵の間に結び付けて海に沈めるのだが、カキと一緒にその柵等の道具がことごとく壊れてしまったり流されてしまったりしたのだ。
種ガキは宮島(広島)や天橋立(京都)などから供給を受けたものの、今シーズンの収穫は前年の6割程度になってしまっている。
磯崎漁港にある「かきの里」は松島の獲れたてのカキを炭火で焼いて食べさせてくれるお店だ。
例年なら10月から3月までのカキシーズンの営業なのだが、今年は収穫量が減ったため11月から2月までの短縮営業となっている。それでも津波を乗り越え今年収穫されたカキを思う存分食べることができる。
スーパーなどでは見たことがないような大きさの、同じようなものをちゃんとしたお店で食べると1個500円くらいはするようなカキが15個で1500円。
炭火で焼いたカキは臭みが全くなくて甘い。海水の塩気だけでも十分なのだが少し醤油をたらすとより一層美味しくなる。
最初のうちはおじさんが焼き加減を見てくれて身も外してくれるが、慣れてくれば自分でも出来る。
松島海岸には小さな島が多いため沖合から打ち寄せる津波の被害は他の三陸海岸と比べて少なかったそうだ。
しかし地盤は沈下していて、かきの里の隣にある漁港の岸は潮が満ちるとすっかり沈んでしまうのだとおじさんが教えてくれた。この店にも1.5メートルくらいまで津波が来たそうだ。
この日、2月4日(と5日)は「松島かき祭り」が開催され、雪が降る中大勢の人が焼きガキを味わっていた。
昨年4月に東松島市沿岸を歩いた時には、岸辺の泥の中にたくさんのカキや養殖の柵が打ち上げられているのを見た。
こうして美味しいカキが食べられたことはとても幸せなことだと思います。
なにより三陸のカキは美味しいですし!







潮が満ちるとここから見える手前の岸が水没してしまう
かきの里などについての情報はこちら
/* ----- 松島市 - 宮城 - 2012 - Nikon D700 ----- */
by kidai_y
| 2012-02-07 21:52
| 写真・東日本大震災

