2012年 07月 19日
PHOTO REPORT ~ 森のぬけがら ~ 安比@岩手 |

2012-6-30_17:35
ブナの林の中を歩いていると小さなセミの抜け殻を見つけた。
太い幹にしっかりくっついている。
地面から1mほどの高さなので腰をかがめて覗き込んでみる。
梅雨明け間近のブナ林はたくさんの新しい葉に包まれていて、抜け殻は緑の光に透けていた。
かたい窮屈な幼虫の身体から抜け出して羽化したセミ本体は今頃どこかで自由を満喫していて、ここには文字通り生命力の失われた抜け殻だけが残されているのだけれど、木々の隙間から射す光がきれいに透けていて、緑色の森の粒子が詰まっているように感じた。
セミの抜け殻のことを「空蝉」というそうです。
中身のなくなった抜け殻の寂しくて空っぽな様子を表しています。
しかし子どもが同じものを下から見上げると、青い空が透けて見えると思います。
そうなると「空蝉」は、子どもにとっては「蝉の空」となるかもしれませんね。

空蝉の身をかへてける木のもとになほ人がらのなつかしきかな - 光源氏 -
※ 空蝉はセミ自体のことも言います。
/* ----- 安比 - 岩手 - 2012 - Nikon D700 ----- */
by kidai_y
| 2012-07-19 21:30
| 写真:日本

