2012年 09月 13日
PHOTO REPORT ~ 地熱の力 ~ 八幡平@岩手 |

2012-7-1_15:46
森の中に突如現れる大きな円筒。
高さは45m。カクテルを作るメジャーグラスを逆さにしたような、上から1/3のところでくびれている不思議な形だ。
てっぺんからは白い蒸気がもくもくと上がっている。
岩手県八幡平市、松川渓谷沿いにある松川地熱発電所は、1966(昭和41)年に日本で初めて実用運転が開始された地熱発電所です。23,500kwの発電量があります。
地熱発電は地下から噴出する蒸気の力でタービンを回し発電します。円筒は地下から噴出した高温の蒸気を自然冷却するための冷却塔なのでした。
施設の入り口に、松川地熱発電所松川地熱館という見学施設があり職員のおばさんが一人でいるほかは、発電所内に人の気配はありません。管理は離れた雫石の事務所から遠隔操作で行うので、常駐するオペレーターなどはいないそうです。
すぐ近くには、白く濁る強烈な硫黄泉が特徴の松川温泉があります。

太陽光、風力、水力など、燃料を必要としない発電方法が注目されているのはご承知のとおりです。
地熱発電もその1つで、日本国内には23,470,000kw分の地熱エネルギーがあると言われています。しかし日本国内で現在稼働している18箇所の地熱発電所から生まれているのは539,700kw。国内の総発電量に占める割合も0.3%弱しかありません。
発電コストは約9円/kwhで、原子力発電の場合とほぼ同じです。
しかし地熱発電は他の発電方法と比べ、初期コストが1kwあたり約100万円(風力発電 20万円/kw、太陽光発電 37万円/kw、原子力発電所 45万円/kw)と高くなってしまいます。
付近の温泉地(地熱発電に適した場所は温泉地であることが多い)への影響も考慮しなくてはなりません。
建設に適した場所が国立公園などに指定されている場合が多く、建設が法令で禁止されていることも、地熱発電所が増えない原因の1つとなっています。

そんな地熱発電ですが、福島原発事故を受けて国立公園内への建設に向けての法令改正や、周辺温泉への影響評価の見直しなどが勧められているようです。
環境省と経済産業省は、国立・国定公園内の地熱発電の候補地として北海道、秋田県、福島県内の6地区を検討し始め、福島県磐梯朝日国立公園内に国内最大規模の地熱発電所を建設ことが決定しました。
国内最大といっても、原発1基の約1/4に過ぎません。
しかし1つ1つの発電量が小さくても、場所や需要に合わせて風力や地熱、波力などを組み合わせていけば全体では大きな電力を生み出すことになります。
いつの間にか節電が日常の当たり前になってきたように、電気そのものの作り方や使い方、考え方などがこれから変わっていくかもしれませんね。
『松川地熱発電所松川地熱館』
場所 : 岩手県八幡平市松尾寄木
時間 : 9:00~16:00
休館 : 11月中旬~4月下旬冬期閉館
開館期間中は火曜日
電話 : 019-625-6355
/* ----- 八幡平市 - 岩手 - 2012 - Nikon D700 ----- */
by kidai_y
| 2012-09-13 12:53
| 写真:日本

