2012年 09月 21日
PHOTO REPORT ~ 黄ニラにかける情熱 ~ 名取@宮城 |

2012-9-20_17:19
東北での黄ニラ栽培に情熱を注ぐ齋藤義雄さん(66)所有のニラ畑。
緑のニラの中に黒い筒が並んでいて、その筒を開けると中から白いニラが顔を出します。
齋藤さんは2000年頃から宮城県名取市で黄ニラ栽培を始めました。
2006年、定年退職を機に本格的に黄ニラ栽培に取り組むようになります。
試行錯誤を続けながら黄ニラ栽培に取り組み、宮城大学などと一緒に研究を続け、現在では黄ニラ栽培における大きな2つの問題点を克服したといいます。

黄ニラ栽培における2つの問題
「遮光方法」
黄ニラが作られ始めた明治~大正の頃は、土や藁を被せることで日光(紫外線)を遮っていました。その後、トンネル状にした遮光シートで畝ごとに覆う方法が一般的になりました。
しかしこの方法だと部分的に生育具合をチェックするだけでも、長いシートを取り外さなければなりません。
またニラは温度管理が難しく、太陽に照らされ黒い遮光シート内の温度が上昇すると、熱により葉にヌメりが出てしまいます。

それを解決するのが、バケツをかぶせたような黒い筒。
上部の蓋を外せば育ち具合が簡単にチェックできますし、太陽光を通さないように角度を調整した通気口が空いているので内部温度の上昇を防ぐことができるようになりました。前回の記事でアマガエルが顔を出していた穴です。
「緑化防止方法」
斉藤さんが自慢の黄ニラを近くの野菜直売所に出したときのこと。
店内に並べておいた黄ニラが、時間が経つにつれて徐々に緑色に変わっていってしまったのだそうです。これでは黄ニラではなく普通のニラになってしまいます。
原因は店内の蛍光灯や水銀灯などから発する紫外線でした。刈り取った後でも反応してしまうのです。
対処法は、刈り取った後出荷する前に紫外線に当てること。矛盾しているようですが、一定の量を浴びるとその後は色の変化がある程度抑えられるのだそうです。
黄ニラ産地である岡山では、稲穂の「はさがけ」と同じやり方で黄ニラを日光浴させています。しかしこの方法だと天候に左右されてしまうのが問題です。
それを解決したのが「殺菌用紫外線照明」でした。これにより、雨の日でも収穫、出荷が可能になりました。

黄ニラにかける夢
「私の夢は、黄ニラの栽培施設を作って安定供給でいるようにすることなんです」
そう嬉しそうに語る齋藤さん。
「震災後、津波の被害によって耕作が難しくなってしまった宮城県沿岸部の農地を利用して、農産物の工場を作る話が増えています。そんな工場まではいかないですけどね」
仙台空港のそばにあった齋藤さんの畑は津波で流されてしまい、今は同じ名取市内の別の場所で黄ニラ栽培を行なっています。
ゼロからの再スタートとなったわけですが、黄ニラにかける思いはこれまでよりも強くなったのではないでしょうか。
1,424㎡の畑で、3,122株のニラを栽培しています。
黄ニラと青ニラの作付割合は8:2。
ニラの生育時期である6月~11月の間に3回収穫します。
収穫量は983kgになるそうです。
名取市が、黄ニラ収穫量全国2位になる日が来るかもしれません。

息子の毅さん(左)と齋藤さん
『オシヨス技研』
代表 : 齋藤義雄
場所 : 宮城県仙台市太白区四郎丸字吹上73-14
電話 : 022-242-2393
メール : oshiyosgk@yahoo.co.lp
/* ----- 名取市 - 宮城 - 2012 - Nikon D700 ----- */
by kidai_y
| 2012-09-21 21:28
| 写真:日本

