2007年 02月 22日
野生の味 |



「タマリンド」という。
熱帯地域に生えている常緑広葉樹。
豆たいな外観の殻に包まれた実は、食べられる。
サルの好物らしい。
ルアンパバーンのメコン川を挟んだ対岸にある寺にふらっと行ったのだが、そこにいた女の子と男の子にもらったもの。
結構荒れ果てていて、周りも樹木が生え放題の寂れた寺だった。
男の子に、あそこに生えている木の実は食えると言われ(ほとんどジェスチャーで説明された。ほとんどラオス語しか喋られないから)、「欲しいか、取ってきてやる」と言うや否や、木に登り始めプチプチもいでは落とし始めた。
僕と女の子で地面に落ちた実を拾い集めたら、結構な量になった。
殻は薄くてパリパリで、簡単に割ることができる。
中に入っている種は、しっとりとした果肉覆われている。
とってもすっぱい顔をしながら女の子が1つ食べたのを真似して、僕も食べてみた。
1個目はそれほどすっぱくもなく、甘酸っぱい味だった。
調子に乗っていくつも食べていたら、3個目くらいから舌が痺れてきた。
やっぱり、とってもすっぱいのだ。
品種によっては甘いものもあるようだ。
ビニール袋一杯に入ったタマリンドを腰にぶら下げながら帰り道を歩いていると、道沿いの家の玄関先にお母さんと中学生くらいの女の子と1歳くらいの女の子が寛いでいた。
「こんにちわ」と、喋れる数少ないラオス語で挨拶したら、末の子が僕のほうをじっと見ている。
ちょっと離れて、写真撮らせてもらおうと思いカメラを構えると、その子がよちよちとこっちに近付いてくる。視線は僕の左側に向けられている。カメラに入りきらないので少し下がると、またよちよちと歩いてくる。
一体なんなんだ、と思って気が付いた。僕の左腰には、「タマリンド」の入った袋がぶら下がっていたのだ。
袋の中から幾つか取り出しその子に渡すと、小さい手でしっかりと抱えてお母さんたちのところに戻っていった。お母さんもおねえちゃんも、ちょっと苦笑していたな。
渡し舟で市街地側に戻り、夕陽を待つことにした。
まだ僕の腰には1人では食べ切れないくらいのすっぱい木の実がある。どうしたものか。
近くで男の子たちが泥団子を作ってはぶん投げて遊んでいたので、彼らに協力してもらうことにした。1人2個づつ渡す。
やはり彼らもすっぱい顔をして食べていた。
その後は、泥団子をいかにかっこよく蹴り飛ばせるかをさんざん見せられた。おかげで夕陽が沈むところを撮り損ねてしまった。
僕はいつもこんな感じの旅である。
(2007/ラオス・ルアンパバーン)
by kidai_y
| 2007-02-22 02:01
| 食べ物:アジア

